介護タクシーを開業したいけれど、「どんな資格が必要なの?」「いつ、どの順番で取ればいいの?」と迷っていませんか?
介護タクシーを開業するには、特定の資格が必須です。資格取得には数週間から数ヶ月の時間がかかることもあります。そのため、行き当たりばったりで進めると「資格の取得待ちで開業予定日が大きくずれてしまう」という事態になりかねません。
この記事では、未経験から介護タクシーを開業する方に向けて、「必ず取得すべき資格」と「持っていると有利な資格」を整理し、資格を取得するためのロードマップと費用の目安をわかりやすく解説します。
介護タクシー開業に「必須の資格」と「推奨される資格」
介護タクシーを開業するには、以下の資格が必要です。
【必須】普通自動車第二種運転免許(二種免許)
お客様を乗せて運賃をいただく「タクシー事業」を行うため、運転手となる方は必ず「二種免許」が必要です。
受験資格
・21歳以上で普通免許等の取得から通算して3年以上経過していること。
・19歳以上で普通免許等を取得しており、その期間が1年を超えている者で受験資格特例教習を修了していること。
※その他、視力・聴力等の要件有り。
費用の相場と取得期間の目安
通学免許(教習所)
・費用の相場:約18万〜26万円
・取得期間の目安:約2週間〜1.5ヶ月
・特徴:自分のスケジュール次第で取得期間が異なります。時期によっては技能試験の予約が取りにくくなります。
合宿免許(教習所)
・費用の相場:約17万〜24万円
・取得期間の目安:最短約7〜9日間
・特徴:短期間で比較的安く取得できます。
一発試験(試験場で直接受験)
・費用の相場:約4万円(試験料や講習料の合計)
・取得期間の目安:なし。合格するまで再受検可。
・特徴:費用は安いですが、合格率が低い傾向にあります。
【ほぼ必須】介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)
介護職員初任者研修は、介護の基礎知識や技術を学ぶ入門者向けの資格です。
厳密には、車いすやストレッチャーのまま乗車できる「福祉車両」を使用することで、介護の資格がなくても介護タクシーの許可を取ることは可能です。
しかしながら、介護タクシーでは、ベッドから車椅子への移乗時や階段の昇降時などに介助を求められるケースが多くあります。身体介助を行うためには、介護の資格が欠かせません。事業の幅を広げ、お客様に安心してもらうためにも、実質的に「必須」と考えておきましょう。
もちろん、介護職員初任者研修以外の資格(介護福祉士・実務者研修等)を保有しているようであれば、問題ありません。
費用の相場と取得期間の目安
・費用の相場:約5万〜10万円(自治体の補助や教育訓練給付制度が使える場合あり)
・取得期間の目安:約1ヶ月〜3ヶ月(通学または通信講座+スクーリング)
スムーズに開業するための「資格取得ロードマップ」
資格取得には時間とお金がかかります。開業予定日から逆算して、以下のスケジュールで進めるのが効率的です。
【ステップ1】開業の半年前:介護職員初任者研修の受講スタート
もっとも時間がかかるのが「介護職員初任者研修」です。通信講座を利用する場合でも、必ず規定回数のスクーリング(実技演習)に通う必要があります。希望するスクーリング日程が満席で受講が遅れることもあるため、開業を決意したら真っ先に申し込みましょう。
ただし、「福祉車両」を使用する場合は必須の資格ではありませんので、許可を申請した後に受講することでも問題ありません。開業時には資格を取得しておくように無理のないスケジュールで進めると良いでしょう。
【ステップ2】開業の半年~3ヶ月前:二種免許の取得
介護職員初任者研修の受講を進めながら、並行して教習所に通い「二種免許」を取得します。合宿免許を利用すれば2週間程度で取得できるため、まとまった休みが取れる方は一気に取得してしまうのもおすすめです。
【ステップ3】開業の3ヶ月前:運輸支局への「許可申請」
管轄の運輸支局へ許可を申請してから許可が下りるまでには、通常2〜3ヶ月の審査期間(標準処理期間)がかかります。また、許可が下りてから運輸開始をするまでの準備に1ヶ月程度かかることがあります。
したがって、開業を希望する月の3ヶ月前までには許可申請を行うスケジュールとするほうが良いでしょう。
+αで取得しておくと有利な資格
必須ではありませんが、取得しておくとサービスの質が向上し、営業面でアピール材料になる資格もあります。余力があれば検討してみましょう。
患者等搬送乗務員基礎講習(民間救急)
「患者等搬送乗務員基礎講習」は、消防署が実施する講習です。修了すると「患者等搬送事業者(民間救急)」の認定を受けることができ、病院間の転院搬送などができるなど業務の幅が広がります。費用は数千円から数万円程度、3日程の講習で取得可能です。
ユニバーサルドライバー研修(UD研修)
高齢者や障がいのある方などすべてのお客様に対して、接遇や介助の基礎を学ぶ1日の研修です。全カリキュラムを修了した受講者には「ユニバーサルドライバー研修修了証」が発行されます。費用も数千円と手軽で、接遇力向上に役立ちます。
まとめ
介護タクシーの開業に向けては、「二種免許」と「介護職員初任者研修」の2つで合計9万円~36万円程度の資格取得費用と、数ヶ月から半年程度の期間を見込んでおく必要があります。






