法人格の比較

会社・法人設立手続きを徹底比較!

当ページでは、介護タクシーを開業する際の株式会社、合同会社、一般社団法人、財団法人、それぞれの設立手続きを比較・解説していきます。
どの法人格を使って介護タクシー事業を行うのか迷っている方、それぞれの法人格の設立費用、手続き、設立に要する期間などを比較検討したい方は参考にして頂ければと思います。

営利法人・非営利法人の違いについて

株式会社・合同会社は、営利を目的とする法人=「営利法人」です。

営利法人とは、その会社の構成員へ利益分配を目的とする法人です。営利法人は、事業活動で利益を得ることを目的としていて、株式会社では「株主」へ、合同会社では「社員(従業員ではない)」へ利益分配(配当)を行うことができます。

事業内容が適法であれば、特段の規制はなく、基本的にどのような事業も行うことができます。介護タクシー事業においても、この営利法人が選ばれるケースが一般的です。

一方、一般社団法人・一般財団法人は営利を目的としない法人=「非営利法人」です。

非営利法人とは、営利法人とは異なり「利益を分配できない」法人です。介護タクシー事業でどれだけ儲けがあっても、その法人の構成員へ利益分配をすることはできません。事業で得た利益を分配することは法律で禁止されています。

非営利法人では営利法人にはない税制度により、税制面でメリットがあります。

営利法人が事業活動で利益を得ることを目的とする一方、非営利法人を設立する主な目的は社会貢献が挙げられます。したがって、非営利法人では、障害福祉、介護福祉事業その他医療系の団体・地域振興・社会福祉など、公益性の高い活動を行うことが多いです。福祉や非営利性を前面に出して介護タクシーを運営したい場合に選択されます。


株式会社はどんな会社?

株式会社はもっともメジャーな法人形態です。合同会社と比べて社会的信用度は大きいと言えます。

介護タクシー事業においても、ケアマネジャーや病院などの関係機関、あるいは利用者に対して高い信用度をアピールしやすいメリットがあります。

株式会社では「株式」を発行して、出資者から出資金(資本金)を集めることができます。株式を保有している出資者は「株主」と呼ばれ、株式会社ではその資金をもとに経営者が介護タクシー事業を行います。

株式会社の主な機関

  • 株主総会
  • 取締役
  • 監査役
  • 代表取締役
  • 取締役会

株式会社では「株主総会」と「取締役(代表取締役)」を必ず置かなければなりません。取締役会・監査役は任意で置くことができますが、取締役会を置く場合は、取締役3名以上と監査役1名以上を置く必要があります。

中小企業では、株主総会と取締役のみで構成されいるのが一般的です。

株式会社の設立費用

設立費用205,000円~240.000円
定款に貼る収入印紙40,000円 ※電子定款にすることで不要
定款認証手数料15,000円~50,000円
登録免許税150,000円(資本金の額の1000分の7を乗じた額:15万円未満であれば15万円)

専門家に依頼した場合の平均報酬

60,000円~150,000円

株式会社を設立するまでの期間

2~3週間


合同会社はどんな会社?

合同会社は、出資者と経営者が同一となる会社形態です。

株式会社とは異なり、原則出資者と経営者が同一になりますので、合同会社では出資をした人が介護タクシーの経営を行うのが基本です。

株式会社と比べると設立費用が安く、手続きも簡素化されているのがメリットです。定款の自由度も高く、個人や家族など小規模で介護タクシー事業を始めるには適している会社です。

一方、社会的な知名度が株式会社に比べて低い点、「株式」を発行できないため第三者から資金調達ができない点がデメリットになります。

合同会社の機関

  • 社員
  • 業務執行社員
  • 代表社員

合同会社では、出資者=経営者ですので、社員は原則業務執行社員であり、代表社員でもあります。

社員1人であれば、社員=業務執行社員=代表社員になりますが、社員が複数人であれば、業務執行社員の中から代表社員を1人決めることもできます。

合同会社は、コンパクトな設計で設立できるため、1人で介護タクシーを経営をする場合や家族経営する場合など、比較的小規模な会社の設立に多く用いられています。

合同会社の設立費用

設立費用100,000円
定款に貼る収入印紙40,000円 ※電子定款にすることで不要
登録免許税60,000円

専門家に依頼した場合の平均報酬

30,000円~80,000円

合同会社を設立するまでの期間

1~2週間


一般社団法人はどんな法人?

一般社団法人は、人の集まりに対して法人格が与えられる非営利法人です。

株式会社や合同会社と違って営利を目的とする法人ではありませんが、収益事業を行ってはいけないというわけではありませんので、法令に反しなければ基本的にどのような事業も行えるのが特徴です。したがって、介護タクシー事業で収入等を得ることも問題ありません。

収益を上げても、一般社団法人の構成員である社員へ利益の分配を行ってはいけないだけです。

人が2名以上集まれば、登記のみで設立できるため手続きが比較的簡単ですので、地域福祉に根ざした公益性の高い介護タクシー活動を行いたい場合に用いられます。

一般社団法人の主な機関

  • 社員総会
  • 理事
  • 監事
  • 代表理事
  • 理事会

一般社団法人では、設立時に社員2名以上で設立します。「社員総会」と「理事(代表理事)」は、必ず置かなければなりません。理事会・監事は任意で置くことができますが、理事会を置く場合は、理事3名以上と監事1名以上を置く必要があります。

規模の小さい法人では、社員総会と理事のみで構成されいるのが一般的です。

一般社団法人の設立費用

設立費用110,000円
定款認証手数料等50,000円
登録免許税60,000円

※一般社団法人の定款には、定款に貼る収入印紙(40,000円)は必要ありません。

専門家に依頼した場合の平均報酬

80,000円~150,000円

一般社団法人を設立するまでの期間

設立までの期間3~4週間


一般財団法人はどんな法人?

一般社団法人が「人」の集まりに対して法人格が与えられるのに対し、一般財団法人は300万円以上の「財産」に対して法人格が与えられた法人です。

一般財団法人は、財産を運用して生じる利益をもって、事業を行います。

一般社団法人と同様に収益事業を行ってはいけないわけではありませんので、介護タクシー事業も行うことができます。しかしながら、設立するための要件が厳しいため、介護タクシー事業のみ行うのであれば、一般財団法人を選択することはありません。

一般財団法人の主な機関

  • 評議員
  • 評議員会
  • 理事
  • 代表理事
  • 監事
  • 理事会

一般財団法人では、評議員と評議員会、理事、理事会、監事を必ず設置しなければなりません。

理事会を置いていますので、理事3名以上、監事1名以上を置くことが必須です。また、評議員は3名以上で兼任はできませんので、合計7名以上の人員が必要になってきます。

美術館、スポーツ振興、地域振興など、特定の目的を果たすために財産を有効活用する法人として広く利用されています。

一般財団法人の設立費用

設立費用設立費用110,000円
定款認証手数料等50,000円
登録免許税60,000円

※300万円以上の財産の拠出が必要です。

※一般社団法人の定款には、定款に貼る収入印紙(40,000円)は必要ありません。

専門家に依頼した場合の平均報酬

150,000円~250,000円

一般財団法人を設立するまでの期間

設立までの期間3~4週間